2014年6月5日木曜日

TK(トルコ航空)のSTPC=ホテル無料提供サービス 日本発着は事実上廃止ですね!~「最短接続時間のフライト選択」厳格運用


イスタンブール/TKのホテルデスク
 TK(トルコ航空)は、現在でも、STPCサービスを提供している数少ない航空会社です。TK(トルコ航空)は、旅程により、同日に、国際線から国際線へ乗継ぎできない搭乗客に、イスタンブールのトランジットホテルを無料サービスしています。

 これまで、TK(トルコ航空)利用の日本人搭乗客もこのサービスを結構利用していました。しかし、日本発着の場合、2013年11月から、TK53便=成田深夜発イスタンブール早朝到着、TK52便=イスタンブール深夜発成田夕刻到着が増便されました。それを受けて、日本発着便のSTPCサービス、事実上廃止の運用が始まりました・・・。

TK/成田~イスタンブールの運航時刻
◎ 成田空港発着/イスタンブール便
 
 TK0051便   成田11時50分→イスタンブール18時00分着 B777-300ER
 
 TK0053便   成田21時45分→イスタンブール05時15分着 A330-200
 
 TK0050便 イスタンブール17時10分→成田10時25分着 B777-300ER
   TK0052便 イスタンブール01時00分→成田18時30分着  A330-200
 
◎ 関西空港発着/イスタンブール便
 
 TK0047便   関西22時30分→イスタンブール05時35分着 A330-200
 TK0046便 イスタンブール00時50分→関西17時55分着   A330-200

 このSTPCサービスの利用ですが、もともと条件というか、要件を満たす必要がありました。例えば、イスタンブールで観光したいということで、前日夕刻到着して、翌日、早朝の便ではなく、夕刻の便を利用するような場合は、対象外になります。あくまでも、最短の乗継ぎ便に搭乗するという選択が条件となり、予約が取れないということで、次の便を選択している場合も対象外です。

 日本発着便の場合、関西発着、TK47便、TK46便は、関西深夜発イスタンブール早朝到着、イスタンブール深夜発関西夕刻到着の設定でしたから、往路、復路とも、イスタンブールで、各地へ同日乗り継ぎがほぼ可能でした。
 しかし、成田発着は、TK51便(昼行便)利用の場合、イスタンブール18時着ということで、ヨーロッパ・中東・北アフリカなどの各地へ同日乗り継げない旅程が結構有ります。今までは、この場合、STPCサービスの対象で、結構利用された方がいます。
 逆に、イスタンブール経由成田へ戻る場合、イスタンブールで、TK50便は夕刻出発便ということも有り、STPCサービスの対象外のケースが多かったことに加え、TK52便の運航で、ほぼ当日乗継ぎが可能になり、STPCサービス利用はほとんど無くなっていました。
 まあ、STPCサービスは、最短の接続便を選んだ場合だけが対象ですから、深夜1時発のTK52便に乗れないケースはほぼ無さそうですから・・・。

 ところが、最近、何時からかはっきりしませんが、2014年4月以降は、成田発TK51便(昼行便)利用の場合でも、事実上対象外にしていることが分かりました。

 6月に、ビジネスクラスで、TK51便で、成田からイスタンブールへ向かい、イスタンブール到着は、18時ちょうどです。翌朝、TK1761便、イスタンブール発08時40分のフライトでヘルシンキへ向かいます。航空券は、TKのWEB発券、正規割引ビジネスクラスチケットです。
 イスタンブール/ヘルシンキは、1日2便往復ですが、TK51便到着時には、ヘルシンキ行きの2便とも出発済みで、同日乗り継ぎは不可能で、翌朝の最短乗り継ぎのTK1761便に搭乗予定です。

 TKの東京営業所に、「この旅程の場合、STPCサービスの対象になりますか?」と問い合わせてみました。以前なら、問題無く、対象になっていましたが、知人が、4月にTKを利用して、イスタンブール乗り継ぎの際、「こういう旅程では対象外」と言われたとの情報も有り、確認してみました。 

 電話で、問い合わせの結果は、この旅程も、やはり「対象外」との回答でした。理由ですが、TK51便ではなく、TK53便を利用すれば、ヘルシンキへ同日乗り継ぎができ、「最短の乗り継ぎが可能」なので、TK51便利用は、対象外だそうです。
 つまり、同日乗り継ぎ出来る夜便があるのに、それを選択せず、早い昼便を選択した「あなたの選択が悪い」という雰囲気です。確かに、同日の夜便、TK53便/ 成田21時45分に搭乗すれば、イスタンブールに翌朝05時15分到着し、TK1761便、イスタンブール発08時40分のヘルシンキ行きに、問題無く乗り継げますから・・・。
 まさか、「乗り継ぎ時間が最短である必要があります」ということで、STPCサービス、最初の出発便の選択まで制約のかかる運用がされるとは想定していませんでした。TK53便の運航が開始されるまでは、「この旅程も対象」でしたから・・・。
 今後は、TK51便利用で、イスタンブールで乗り継ぐ場合、同日乗り継ぎできない、「乗り継ぎ時間が最短」の翌朝便でも、ホテル提供は事実上不可ですから、要注意です。私も、9月に、もう一度、TK51便を使って、成田→イスタンブール→プラハと乗り継ぎますが、こちらも同日乗り継ぎできませんが、今回の「厳格運用」を踏まえ、空港近くにホテルを確保することにしました・・・。

 私の予約・発券は、ヘルシンキ発券で、成田増便前に発券しているので、「経過措置、救済措置はないのか?」聞きましたが、残念ながら、STPCサービスは、「あくまでおまけのサービス」のようで、駄目の結論でした。ということで、急遽、イスタンブールの空港近くのホテルを確保しました。

 ということで、TKのこの判断は、STPCサービスのルール「最短接続時間のフライト選択」を厳格化しただけのことかもしれませんが、往路の場合、TK53便のイスタンブール05時15分着の利用が、STPCサービスを利用できるかどうか、事実上の基準になってしまいました。
 ただ、TK53便/TK52便ですが、機材はA330-200で、コンフォートクラス未設置機材、Cクラスもフルフラットにならないシートなので、B777-300ER機材のTK51便/TK50便の方に乗りたい人も多いのでは・・・。(私もそうですが!)

 TK53便で、イスタンブールへ到着した場合、朝05時15分着ですから、ヨーロッパ、アフリカ、中近東、アメリカ行きなど、TKの時刻表を睨んでも、ほとんどの目的地へ、同日乗り継ぎは可能ですから、成田発着便、復路だけでなく、往路も、残念ながら、STPCサービスの対象外ということのようです。成田発着で、対象になる目的地を捜すのが難しい感じです・・・。

 関西発着も、発着時間帯、増便のフライトとほぼ同じですから、結局、日本発着、STPCサービスは、事実上廃止ということのようです。6月から、マイレージが改悪されましたが、TKの魅力あるサービスがまた一つ事実上消えてしまいました。TKの魅力、更に、色あせた感じで、とても残念です・・・・。

 下記は、成田空港チェックインカウンターで、配布されているSTPCサービスの案内に記載されていた内容です。使うことはないのかもしれませんが、参考までに。

◎ 必要乗り継ぎ時間~これ以上ないと対象になりません

・ビジネスクラス:7時間以上
・コンフォートクラス/エコノミークラス:10時間以上

◎ 必要条件

・イスタンブール到着時刻から一番早いトルコ航空便を乗り継ぎ便としてご予約・ご購入いただく
必要がございます。同日同路線で複数便がある際はご注意ください。乗り継ぎ時間が最短であ
る必要があります。
・乗り継ぎ便が最短でない場合、任意の途中降機(ストップオーバー)とみなされ、当サービスは
ご利用になれません。
・ホテルへの事前予約及び選択はできません。
・トルコ航空のホテルデスクに航空券及び搭乗券をご提示ください。
・他社便をご利用の場合は当サービスはご利用いただけません。
・航空券の種類により、ご利用いただけない場合がございます

6 件のコメント:

  1. はじめまして、いつも勉強になる投稿ありがとうございます。本件、CMNからの復路で、私が発券した際はTK52便が存在しておらず、TK50便しかありませんでした。計画としては、STPCを組み込んだ形で考えていたので、「発券後にプランされたTK52便に左右されてSTPCが使えないのはおかしい」と抗議しました、今回はエージェント経由で発券したので、余計に面倒ではありましたが、「予約記録に要望点は記録しておいたので、後は現地で交渉してください」までが精一杯でした。

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  2. 書き込み有り難うございます。

    TKのSTPCの件、難儀されているようですね。
    私は、現在、乗り継ぎでイスタンブールにいます。
    TK51便→TK1761便の乗り継ぎで、同日乗り継ぎ不可の旅程になっています。
    今回のSTPCルール厳格化のとばっちりで、「諦めて」自前でホテルを確保しました。

    私の場合も、この航空券発券は、2013年9月3日なので、その時点では、最短の乗り継ぎになるTK53便は運航されていませんでした。ということでSTPCを予定していました・・・。

    しかし、私の知人が同じパターンのケースで、STPCを断られていることが分かりました。今年4月、イスタンブールのホテルデスクで、申請したところ、「TK53便から乗り継げば最短の乗り継ぎは可能なので、TK51便からの乗り継ぎは対象外」ときっぱり断られたようです。別のケースで、私より多少早めに発券した方ですが、「発券時点では、TK53便はなかったのですが・・・」と交渉したのですが、「TK53便に変更して貰えば良かったのでは」と言われたようで、こちらも駄目だったようです。日本線はすでに対象外という認識のようです。

    ということで、今回、有償のビジネスクラスチケットなのですが、TKの日本の営業所に確認したら、「STPCの対象外です」「救済措置、経過措置については、TK本社から情報がないので、難しいと思います」が回答でした。

    TKの今回のマイレージ改悪も、一切、救済措置、経過措置がないとのことです。私の場合、現在の旅程も、昨年9月の発券ですが、6月からの改悪で、ダブルマイル200%→160%へ救済措置等もなく、切り下げられてしまいます。日系のように、既発券者は旧ルールというやり方はないようで、ルール変更の日以降は、すべての利用者に一律に適用するのが、TKのやり方のようです。

    TKの場合、日本の営業所には、何の権限もないようで、TK本社の判断ですべて決まるようです。STPCの提供も、恐らく、イスタンブールのホテルデスクで交渉しても、例外は認めてくれない可能性は高いとこました。私の場合、延々と交渉して疲れるのは嫌だと判断し、予定外の費用を負担し、ホテルを確保しました。現在、空港近くのホテルにそのホテルに泊まっています。

    今回、折角、そこまでおやりになったのですから、イスタンブールのホテルデスクで交渉されたら宜しいかと思います。ただ、確率はかなり厳しいと思いますから、駄目だった時の対応は考えておかれた方が宜しいかと思います。私の知人は、TKのラウンジ(星Gですから)で夜明かしの羽目になり、風邪をひいたとのことです。

    それでは、上手くいくことを祈念しております。

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  3. 旅先からのご返答ありがとうございます。仰る通りキャンセル無料のホテルを予めBookingして、往路でもISTで時間がありますので、ラウンジのカウンターで確認をしてみたいと思います。話がそれてしまいますが、UAも改悪(購入金額に応じてのマイル加算)のアナウンスが出ましたね。キャリアはカスタマーに色々と厳しい条件を出しながら、自分たちのミス(今回の件がミスとは言えないかもしれませんが)は、B to C の立場で押し切ってしまうやり方が納得いきませんね。

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    1. 書き込み有り難うございます。

      結果が分かれば情報提供して頂ければと思います。

      TKの場合、こうしたサービスについて、経過措置はおこなわない航空会社のようで、マイレージの改悪も購入時期などに関係なく、6月1日搭乗以降は、全て新制度に移行されてしまいました。

      STPCやマイレージは、付加サービスなので、ルール的には、何時でも変更可能だと思います。残念ながら、ルールを変えて、翌日実施、経過措置無しも、違法ではないようです。
      ただ、旅客サービス業として、こうしたやり方、いかがかという問題は残ります。この辺は、半年や1年前にコールして、経過措置まで設ける日系航空会社とはかなり違います。もう少し丁寧にやらないと、日本の顧客離れになるかもしれません・・・。

      未確定ですが、ANAが、10月末からの冬ダイヤで、深夜早朝枠を使って、羽田~イスタンブールを飛ばす可能性が有ります。そうなったら、TKはコードシェアはすると思いますが、成田の2便体制持たないかもしれません。そうなると競争も激しくなり、成田便の見直しがおこなわれれば、STPCの環境も再度変わる可能性があります・・・

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  4. 情報ありがとうございます。

    TK 独自に実施しているルールは別にして、もともとの STPC には乗り継ぎ前の便に対する制約はありませんよね。対応されたようにホテル一泊分で議論する時間の方がもったいないですが(笑)。

    個人的にはTK はファーストがなくなって以来乗っていません。当時は個室のファーストもまだ少なく好きだったのですが。

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    1. 書き込み有り難うございます。

      TKは、付加サービス、有償化や見直しを進めています。今までのように、ばらまきサービス路線から、欧米や日系に横並びに変わってきているようです。

      STPC サービスそのものは、義務ではなく、航空会社が任意に提供する付加サービスで、現在は、ルールは航空会社が独自に定められるもののようです。すでに廃止している航空会社も多いようですし・・・。

      今回のケースのように、複数便運航がある場合、イスタンブールに1泊する必要がない組み合わせも有るので、「それを選択して下さい」ということですね。それが嫌なら、ご自分でホテルを用意して下さい・・・。ということで、残念ながら、日本線は事実上廃止です。

      6月末から、無料WiFiサービスも、ビジネスクラス搭乗者以外は、有料化されてしまいました。

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