ANAは、羽田空港昼間発着枠配分を踏まえ、来年3月30日以降、サマースケジュールの運航計画概要を発表しました。ドイツ線は、LHと調整したようで、多少遅れて発表されています。アメリカ線は、枠の配分が未決着なので今後になるようですが・・・
今回のANAのサマースケジュール運航計画の基本コンセプトは、①羽田国際空港をハブ化、②スターアライアンス加盟航空会社と役割分担するなどが特徴です。
羽田空港は、すでに国内線のハブ空港になっていますが、国内線の接続も便利ということや、国際線の幹線も羽田へ集めることで、国際線もハブ化し、アジアと欧米線の乗り継ぎも対応できるということのようです。
羽田空港と成田空港の棲み分けは、幹線は羽田に、補完路線やスターアライアンス他社の乗り継ぎサービスは、成田でという流れのようです。
欧州線はその典型で、ロンドン、フランクフルト、パリ、ミュンヘンなど、ANAが従来就航していた欧州線、全て羽田発着が設定され、成田発着のロンドン、フランクフルト、ミュンヘン線が運休になっています。
また、成田発着は幹線の運休、減便、そして、路線振り替えを行う方向のようです。同じスターアライアンスのUAが「以遠権」行使を見直し、香港、台北、バンコクなどの路線を運休し、コードシェアへ移行してきています。成田発着のUA便へ接続を考慮した運航は、最低限残すという役割分担もしているようです。
ANAの成田空港発着フライトは、すでに、東南アジア、ロンドン、フランクフルト線など一部の便に運休が発表されていますが、今後、北米線なども、羽田空港へ移管行われる便が出てくるはずで、それに伴い、減便が追加されることが想定されます。
ANAの成田発着便、今後、イスタンブール便など新規路線も開設されるなど、振り替え再編が行われることになるようです。
◎ 幹線は基本的に羽田発着優先に・・・
ANAは、今回の羽田発着枠確保を踏まえ、「国内線との乗り継ぎが便利な羽田空港は日本と海外を結ぶハブ空港と位置づけ、成田国際空港はアジアと北米などを結ぶ路線の乗り継ぎ拠点としてすみ分けを図る」としています。
ANAの場合、上記を踏まえ、羽田空港、国際線ハブ化を進め、ヨーロッパ線、アジア線も、幹線は、羽田発着便がメインの路線になります。北米線は、発着枠が未決着で、今後の課題になりますが、北米の幹線、ロサンゼルス線だけでなく、ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコ線なども、いずれ羽田シフトを想定しているはずです。
成田空港発着は、「アジアと北米などを結ぶ路線の乗り継ぎ拠点」としているように、UAや他の星組航空会社利用客の乗り継ぎ需要や補完路線が中心になるものと思われます・・・。
また、星組の航空会社は、ANAの国内線との接続を考え、羽田発着にシフトしてきています。ただし、UAの場合、北米枠の絡みや北米線の成田接続が引き続き必要なので、成田メインになるようですが・・・
◎ 羽田/ヨーロッパ線
今回、羽田空港昼間発着枠配分を踏まえ、成田/ロンドン線を運休し、羽田/ロンドン線にシフトしました。発着時間帯も、ほぼ同じでそのまま移行しています。この、成田/ロンドン線の運休は意外でした。同じように、羽田線を新設するパリ線は、成田線を維持し、羽田と成田の発着時間帯もずらし、増便になっています。
ドイツ線は、提携するLHと絡みますが、LHも、成田から事実上撤退?し、来年3月から、フランクフルト・ミュンヘン線は、発着空港、成田→羽田発着へ変更します。成田線は、関西経由フランクフルトへ変更することになっています。ANAと同様に、羽田ベース化ですね。
ANAのドイツ線、羽田/フランクフルト2便体制になったこと、ミュンヘン線成田→羽田へ移管しています。また、成田線、ロンドンと同様、フランクフルト線運休となっています。
今回、羽田線新設に絡んで、ANAの目玉の一つは、成田線枠を振り替えて運航する、成田線のデュッセルドルフへ新規就航ですね。JALのドイツ線、羽田枠ゼロに加え、日本人の多い街、デュッセルドルフ線にANA便就航でダブルパンチで厳しそう・・・
◎ 羽田/アジア線
ANAは、アジア線、獲得した羽田空港の国際線発着枠を活用し、ベトナムやインドネシアなどアジアを中心に6路線を新・増設します。ハノイ線、ジャカルタ線、マニラ線は新設、シンガポール線、バンコク線は増便、中国向けも1路線開設する予定ですが、行き先は調整中のようです。この内、羽田発、ハノイ、ジャカルタ、マニラ行きは、日系はANAのみになり、ビジネス需要のある羽田路線を獲得したメリットはありそうです。
ちなみに、JALも、3路線を羽田からアジア各地に飛ばします。TG、SQだけでなく、VN、GAなどインドネシアやベトナムなどの航空会社も、羽田に乗り入れる見込みですから、都心からアジアへの渡航が、羽田を中心に回る時代になりそうです。
羽田/ハノイ線、昼行便新設は予想通りです。ANAが一番狙っていた路線だと思います。羽田発着ですし、JALには影響が出そうですね・・・。毎日運航、羽田発08:50→ハノイ12:05着、ハノイ発14:00→羽田着21:05ですから、かなり便利だと思います。成田発着のJAL便よりアドバンテージ有りそうですね・・・
また、ジャカルタ線も、成田発着から、羽田発着へ移管し、成田線は運休のようです。従来の成田発09時50分発が、羽田発10時05分になり、日本各地から同日乗り継ぎが可能な設定になっています。GA(ガルーダ・インドネシア航空)と包括提携し、コードシェア便運航、マイレージの提携なども検討することになっています。GAは、今年3月、スカイチーム加盟予定ですから、アライアンスを超えた提携になりますね・・・
成田発着のバンコク/シンガポール線減便は予想通りですね。ANAは、羽田ハブ化ですから、UAとの役割分担がなければ、成田線全運休もあり得たかもしれません。同じ星組のTG、SQ便が羽田線それぞれ2便も増便する予定で、恐らくコードシェアをすると思われますから・・・。
成田/シンガポール・バンコク線が減便され、SIN線、NH902便が運休されたことで、ANAのSIN修行も更に難しくなってきましたね・・・
3月30日からのサマーダイヤで、成田発着で残されたバンコク線、シンガポール線ですが、成田発の時間帯は大きく変わっていませんが、バンコク発、シンガポール発は、出発時間、大きく前倒し出発となっています。これは、UAの北米線との接続を考慮したもののようです。
バンコク発のNH954便、BKK06:50発→NRT15:00着、シンガポール発のNH112便 SIN05:50発→NRT14:00着、約1時間半~2時間半前倒しとなっています。これは、UAの北米線、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、ワシントン、ニューヨーク、ヒューストン、シカゴ、デンバー、ホノルルなどに接続可能な時間設定を意識しており、UAの成田以遠路線運休に対応したものと思われます。
成田空港、北米のUA路線との「乗り継ぎ拠点」という位置づけで、アライアンスの役割分担しているようです。バンコク/シンガポール発、こんなに早い時間帯は、日本人観光客、ビジネスマンを視野に入れた設定ではないようですね。
関連する情報・・・・
◎羽田空港昼間時間帯の国際線増枠 ANA・JALはどう使うのか?~夏ダイヤのIATA申請期限は10月10日
http://tabitabi2400016.blogspot.jp/2013/10/anajaliata1010.html
◎羽田空港国際線ターミナルのカードラウンジ 仮移設「TIAT SKY LOUNGE A」~見てきましたが貧弱な感じ!仮設ですから・・・
http://tabitabi2400016.blogspot.jp/2013/10/tiat-sky-lounge-a.html
◎羽田空港国際線ターミナル拡張~2014年3月「昼間時間帯の発着枠」・ラウンジ改修・・・
http://tabitabi2400016.blogspot.jp/2013/08/20143.html
0 件のコメント:
コメントを投稿