ANAは、11月5日、マイレージクラブの制度改正を発表しました。この制度改正、LCCの台頭、JALの復活の中で、想定されていたとはいえ、マイレージ修行を目指す人には明暗を分ける内容のようです。高い運賃が使え、多頻度顧客を続けている人を優遇する一方、大多数の一般顧客には冷たい感じがします・・・。
今回のANAのAMB(ANAマイレージバンク)の「制度改正」、2013年1月から開始され、下記の日程で、2014年度まで、順次変更されていきます。
① フライトマイルの国際線積算率変更~2013年4月以降
② フライトボーナスマイル計算方法の変更(ANAカード会員)~2014年4月以降
③ プレミアムメンバーステイタス到達基準の変更~2013年1月以降
④ プレミアムポイント算出における路線倍率の変更~2013年1月以降
⑤ フライトボーナスマイル積算率・計算方法の変更~2014年4月以降
⑥ アップグレードポイント対象便・ポイント数の変更~2014年4月以降
1) 上級会員修行はどうなる?
今回のAMBの制度改正は、上級会員修行にどんな影響があるのでしょうか?典型的な修行ルート、東京発沖縄経由SIN行きで、その影響を見てみます。PP(プレミアムポイント)及び獲得マイルの比較です。
ルートは、東京/沖縄/東京/SIN/東京/沖縄/東京で、運賃は、エコ割5+海外乗り継ぎ割引スペシャルです。
◎ 2012年12月末まで
1.国際線区間 東京~SIN 2,318PP(70%)×2(往復)×1(路線倍率)=4,636PP
2.国内線区間 東京~沖縄 984PP(100%)×2(路線倍率)×4(2往復)=7,872PP
合計 12,508PP
*獲得マイル* ・東京/SIN往復 2,318マイル×2(往復)=4,636マイル
・東京/沖縄2往復 984マイル×2(往復)×2(回)=3,936マイル
・獲得マイル 8,572マイル
◎2013年1月~3月
1.国際線区間 東京~SIN 2,318PP(70%)×2(往復)×1.5(路線倍率)=6,954PP
2.国内線区間 東京~沖縄 984PP(100%)×2(路線倍率)×4(2往復)=7,872PP
合計 14,826PP
*獲得マイル* ・東京/SIN往復 2,318マイル×2(往復)=4,636マイル
・東京/沖縄2往復 984マイル×2(往復)×2(回)=3,936マイル
・獲得マイル 8,572マイル
◎2013年4月以降
1.国際線区間 東京~SIN 1,656PP(50%)×2(往復)×1.5(路線倍率)=4,968PP
2.国内線区間 東京~沖縄 984PP(100%)×2(路線倍率)×4(2往復)=7,872PP
合計 12,840PP
*獲得マイル* ・東京/SIN往復 1,656マイル×2(往復)=3,312マイル
・東京/沖縄2往復 984マイル×2(往復)×2(回)=3,936マイル
・獲得マイル 7,248イル
今回の改正の結果は・・・
1.PLT/SFC資格取得、DIA/PLT維持などの修行は、上記の結果からみたら、PP修行は改悪には
なっていないようです。効率が良いのは、来年1月から3月までに集中的に修行することのよう
で、4回でPLT資格ゲットになります。また、11月11日までに予約発券すれば、エコ割5の70%
→50%への引き下げは適用されないので、4月以降も、11日までに発券すればお得なようです。
2.修行で獲得できるマイルは、来年3月搭乗まで変更はなさそうです。来年4月以降、マイル加算
率が50%に引き下げられるに伴い、1,300マイル程度減ることになります。ボーナスマイルの制
度改正は、2014年4月からですので、すでに上級会員になっている方は、再来年4月から影響
がでそうです。
2) 制度改正に伴う問題点は・・・・
1. 「ANA運航便」というか、自社便搭乗を優遇する仕組み、しかも安い運賃で乗る人のサービ
スをカットする設計になっているようです!
① 「プレミアムメンバーステイタス到達基準の変更」で、これまでのDIA会員だけでなく、PLT会
員、BRZ会員の資格、獲得・維持にも、ANA運航便利用ポイント1/2以上を義務づけたことで
す。この結果、これまで他社便だけを搭乗して、PLT資格=SFCゲットが可能でしたが、今後は不
可になります。
② 2014年4月からになりますが、「フライトボーナスマイル積算率・計算方法の変更」で、ボーナス
マイルに大きな較差がでることになりそうです。また、エコ割5などの安い運賃で搭乗する場合、
「クラス・運賃倍率」の導入で切り下げになるようです。
例えば、DIA会員の場合、現在、東京/SINの片道、基本マイレージ3,312マイル×1.25=4,140マ
イル加算されますが、2014年4月以降、3,312マイル×0.5(クラス・運賃倍率)×1.3(2年継続のゴー
ルドカード持ち)=2,152マイルとなり、約半分に減らされます。
③ アップグレードポイントは、2014年4月以降の変更で、ポイントアップと表記されています。確か
に、一部、高い運賃で搭乗しているヘビーユーザーにはお得かもしれません。今回、ポイント付
与の前提に、ステータスに関係なく、しかも「ANAグループ運航便での獲得ポイント」実績で付
与が入りました。そして「年間でANAグループ運航便のご利用がない場合には、アップグレード
ポイントはプレゼントされませんので、ご注意ください」という但し書きまでつきました。
現在は、DIA会員なら、40ポイントの最低保証がありますが、それが無くなるということで、UP
ポイントが欲しかったら、ANA便に乗れということのようです。「ANAグループ運航便」と記載
されていますので、UA運航のANA便は対象外のようですね。(ボーナスマイルは残りそうです
が・・・) SFC会員に付与されていた4ポイントも、この制度設計なら無くなりますね。
また、必要なポイント数も引き上げられ、欧米線YからCは、8→10ポイントへ、東南アジア線Y
からCは、6→8ポイントへ引き上げられ、ハードルが高くなっています。
2. 結論的には、一部ANAユーザーを除き、大多数には、制度改悪のようです。2013年度まで
は、ボーナスマイルやアップグレード特典の付与は同じですので、資格ゲット・維持のハード
ルも高くないので、修行はお薦めかもしれません。ただし、2014年度以降は、修行してまで、
DIA資格維持とか、PLT資格維持はメリットがあるのかどうか、難しい制度になっているの
ではと思います・・・。
* フライトマイルの国際線積算率変更~2013年4月以降 *
* フライトボーナスマイル計算方法の変更(ANAカード会員)~2014年4月以降 *
* プレミアムメンバーステイタス到達基準の変更~2013年1月以降 *
* プレミアムポイント算出における路線倍率の変更~2013年1月以降 *
* フライトボーナスマイル積算率・計算方法の変更~2014年4月以降 *
* アップグレードポイント対象便・ポイント数の変更~2014年4月以降 *
今回のANAのAMB(ANAマイレージバンク)の「制度改正」、2013年1月から開始され、下記の日程で、2014年度まで、順次変更されていきます。
① フライトマイルの国際線積算率変更~2013年4月以降
② フライトボーナスマイル計算方法の変更(ANAカード会員)~2014年4月以降
③ プレミアムメンバーステイタス到達基準の変更~2013年1月以降
④ プレミアムポイント算出における路線倍率の変更~2013年1月以降
⑤ フライトボーナスマイル積算率・計算方法の変更~2014年4月以降
⑥ アップグレードポイント対象便・ポイント数の変更~2014年4月以降
1) 上級会員修行はどうなる?
今回のAMBの制度改正は、上級会員修行にどんな影響があるのでしょうか?典型的な修行ルート、東京発沖縄経由SIN行きで、その影響を見てみます。PP(プレミアムポイント)及び獲得マイルの比較です。
ルートは、東京/沖縄/東京/SIN/東京/沖縄/東京で、運賃は、エコ割5+海外乗り継ぎ割引スペシャルです。
◎ 2012年12月末まで
1.国際線区間 東京~SIN 2,318PP(70%)×2(往復)×1(路線倍率)=4,636PP
2.国内線区間 東京~沖縄 984PP(100%)×2(路線倍率)×4(2往復)=7,872PP
合計 12,508PP
*獲得マイル* ・東京/SIN往復 2,318マイル×2(往復)=4,636マイル
・東京/沖縄2往復 984マイル×2(往復)×2(回)=3,936マイル
・獲得マイル 8,572マイル
◎2013年1月~3月
1.国際線区間 東京~SIN 2,318PP(70%)×2(往復)×1.5(路線倍率)=6,954PP
2.国内線区間 東京~沖縄 984PP(100%)×2(路線倍率)×4(2往復)=7,872PP
合計 14,826PP
*獲得マイル* ・東京/SIN往復 2,318マイル×2(往復)=4,636マイル
・東京/沖縄2往復 984マイル×2(往復)×2(回)=3,936マイル
・獲得マイル 8,572マイル
◎2013年4月以降
1.国際線区間 東京~SIN 1,656PP(50%)×2(往復)×1.5(路線倍率)=4,968PP
2.国内線区間 東京~沖縄 984PP(100%)×2(路線倍率)×4(2往復)=7,872PP
合計 12,840PP
*獲得マイル* ・東京/SIN往復 1,656マイル×2(往復)=3,312マイル
・東京/沖縄2往復 984マイル×2(往復)×2(回)=3,936マイル
・獲得マイル 7,248イル
今回の改正の結果は・・・
1.PLT/SFC資格取得、DIA/PLT維持などの修行は、上記の結果からみたら、PP修行は改悪には
なっていないようです。効率が良いのは、来年1月から3月までに集中的に修行することのよう
で、4回でPLT資格ゲットになります。また、11月11日までに予約発券すれば、エコ割5の70%
→50%への引き下げは適用されないので、4月以降も、11日までに発券すればお得なようです。
2.修行で獲得できるマイルは、来年3月搭乗まで変更はなさそうです。来年4月以降、マイル加算
率が50%に引き下げられるに伴い、1,300マイル程度減ることになります。ボーナスマイルの制
度改正は、2014年4月からですので、すでに上級会員になっている方は、再来年4月から影響
がでそうです。
2) 制度改正に伴う問題点は・・・・
1. 「ANA運航便」というか、自社便搭乗を優遇する仕組み、しかも安い運賃で乗る人のサービ
スをカットする設計になっているようです!
① 「プレミアムメンバーステイタス到達基準の変更」で、これまでのDIA会員だけでなく、PLT会
員、BRZ会員の資格、獲得・維持にも、ANA運航便利用ポイント1/2以上を義務づけたことで
す。この結果、これまで他社便だけを搭乗して、PLT資格=SFCゲットが可能でしたが、今後は不
可になります。
② 2014年4月からになりますが、「フライトボーナスマイル積算率・計算方法の変更」で、ボーナス
マイルに大きな較差がでることになりそうです。また、エコ割5などの安い運賃で搭乗する場合、
「クラス・運賃倍率」の導入で切り下げになるようです。
例えば、DIA会員の場合、現在、東京/SINの片道、基本マイレージ3,312マイル×1.25=4,140マ
イル加算されますが、2014年4月以降、3,312マイル×0.5(クラス・運賃倍率)×1.3(2年継続のゴー
ルドカード持ち)=2,152マイルとなり、約半分に減らされます。
③ アップグレードポイントは、2014年4月以降の変更で、ポイントアップと表記されています。確か
に、一部、高い運賃で搭乗しているヘビーユーザーにはお得かもしれません。今回、ポイント付
与の前提に、ステータスに関係なく、しかも「ANAグループ運航便での獲得ポイント」実績で付
与が入りました。そして「年間でANAグループ運航便のご利用がない場合には、アップグレード
ポイントはプレゼントされませんので、ご注意ください」という但し書きまでつきました。
現在は、DIA会員なら、40ポイントの最低保証がありますが、それが無くなるということで、UP
ポイントが欲しかったら、ANA便に乗れということのようです。「ANAグループ運航便」と記載
されていますので、UA運航のANA便は対象外のようですね。(ボーナスマイルは残りそうです
が・・・) SFC会員に付与されていた4ポイントも、この制度設計なら無くなりますね。
また、必要なポイント数も引き上げられ、欧米線YからCは、8→10ポイントへ、東南アジア線Y
からCは、6→8ポイントへ引き上げられ、ハードルが高くなっています。
2. 結論的には、一部ANAユーザーを除き、大多数には、制度改悪のようです。2013年度まで
は、ボーナスマイルやアップグレード特典の付与は同じですので、資格ゲット・維持のハード
ルも高くないので、修行はお薦めかもしれません。ただし、2014年度以降は、修行してまで、
DIA資格維持とか、PLT資格維持はメリットがあるのかどうか、難しい制度になっているの
ではと思います・・・。
* フライトマイルの国際線積算率変更~2013年4月以降 *
* フライトボーナスマイル計算方法の変更(ANAカード会員)~2014年4月以降 *
* プレミアムポイント算出における路線倍率の変更~2013年1月以降 *
* フライトボーナスマイル積算率・計算方法の変更~2014年4月以降 *
* アップグレードポイント対象便・ポイント数の変更~2014年4月以降 *
大変参考になります。
返信削除デルタのゴールドは金(キンではなくカネw)で手に入れたのでANAはマジメに乗ってゲットしようと1月からワンワールドからANAにシフト、オークションで手に入れた株主優待券でプレミアムに乗ってポイントを稼いでますが時間と機会(とお金)がなくてまだ7500ポイントしか貯まってません。
今週末、静岡-那覇-羽田をプレミアム株主優待で乗って約5000ポイントをゲットしますが(那覇-静岡にプレミアムがなくなってしまいました)4月の海外の予定がまだはっきりとしていないため先が見えない修行の道であります。
書き込み有り難うございます。
削除ANA修行、お疲れ様です。
海外修行、4月からマイル(PP)加算が改悪されていますから、要注意です。東南アジア線、PPだけは1.5倍のようですので、沖縄経由SIN往復も修行ルートとして引き続き使えますね。体力があれば、前後に沖縄往復を付け、金曜日の夜、NH151便で出かけ、日曜日深夜00時45分発NH902便で戻ってくるタイトな修行も可能です。
ご本人の条件もありますから、一番やりやすい修行を考えるのも楽しみの一つかもしれません・・・